私の実家にはチワワが二匹いました。
オスのこたろーと、メスのこゆき。
こたろーはおとなしめで控え目。
こゆきは私が一番!グイグイ系です。
こたろーを撫でていると、威嚇してどかせて自分を撫でてくれ!と要求してくる女王様です。
ご飯も横取りするので、別々の場所で食べさせていました。
散歩は嫌いで少し歩けば抱っこして!と上目使い。雨の日には外にも出たがらない。
それでも甘え上手でくりくりの巻き毛がとっても可愛いこゆき。
チワワなのに、驚異の13匹の母。
一度目の出産で5匹
二度目の出産で8匹 全員を立派に生んでくれました。
育児疲れで抜け毛がひどく、はげ寸前まで行ったときはかなり心配しましたが少し経てば元のくりくりの巻き毛に戻りました。
そんなこゆき。
去年の秋に突然の余命宣告。
お腹に腫瘍ができてしまいました。
でもしばらくは 今までと変わらずすごく元気で
本当に病気なの?!というくらいでした。
薬のおかげで良くなったりもして、
こゆきなら奇跡の回復もあるかも・・・と内心思っていました。
でもそんなに甘くありません。
春ごろから段々と悪化していきました。
少しずつ動く範囲が狭くなっていって
階段を登れなくなりました。
椅子やベッドにも飛び上れなくなりました。
食事も欲しがることはなく、残すことがふえました。
それでも何か食べてほしくて 家族は試行錯誤。
食べれそうなものを色々買っては試して
細かく刻んでみたり、潰したり、ふやかしたり・・・
今日は食べたね!とか、今日は食べんかったなーとか・・・
一喜一憂する日が続きました。
下痢も続き、血が混じり始めました。
外に出るまでが間に合わず もらすようになりました。
おむつをして お尻や尻尾の付け根が赤くはれました。
裏庭に出るための段差も降りられず こけるようになりました。
柵からも出られず、移動は前足でいざるようになりました。
そして昨日。
母からの着信で、わたしはすぐに実家へ向かいました。
たった15分の道のりがすごく遠く感じました。
部屋のドアを開けると、いつもみたいに寝てるこゆき。
でもまばたきしてませんでした。
口が開いたまま舌がぶら下がっていました。
「こゆき?」って声かけても もうこっちを見ません。
ああ、いってしまったのか。って。
頭はすごく冷静だったけど、涙は止まりませんでした。
冷たくなって、硬直するって本当なんだなって。
受け止めるしかないこの状況があまりに辛いけど
でも、一番辛いのはずっとそばで看病してくれていた両親だろう。
もう撫でられない。
もう遊べない。
もう声も聞けない。
もっとしてあげたかったことがあふれ出てくるのに。
もういない。
どこにも。
子供たちもかえってくるので
私はいったん帰りました。
ばいばいって言ってみたけど こゆきはちゃんと聞こえたかな?と思ってみたり。
帰ってきたこどもたちの準備を済ませ
せいやくんの帰りを待ち
再び実家へ行くと
こゆきは小さい白い入れ物にはいっていました。
こどもたちはまだあまり分かっていないようでした。
まだどこからか、すっと出できそうな感じがしました。
写真をフォトパネルで流そうか!と色々探してみたけど
意外と少なく、もっと撮ってやればよかったなぁ。
8年半という短い生涯に幕を下ろし
こゆきは旅立ちました。
向こうにはきっと ご先祖様や子供の頃かっていたナッツ(犬)やチロ(猫)、
せいやくんがかっていたパルさん(犬)もいるから
寂しくはないだろうと思う。
今までありがとう。
感謝してもしきれないくらい
癒しと笑いをくれました。
まだまだ こゆきがいないことに慣れるには時間がかかるけど
向こうでは元気に走り回っていてほしいです。